ジェンダー平等は家庭から

うつ病になるほど苦痛だった主婦生活で見えた理不尽なジェンダー差別の実体験を綴ります

意味やメカニズムよりすぐに使える答えを求められて戸惑った話

この1年間、私がプログラマーだということで、スマホ教室の講師を頼まれたり、パソコン関係の相談を受けて、なんだかうまくいかないなーと感じた原因がわかった気がするので書いておく。 私は、これからやろうとすることの意味やメカニズムや意義について納…

男性版産休と持続可能な働き方

東京新聞によれば男性版産休制度創設に向けた議論が本格化したとのことで、産後うつ経験者としては、大変期待している。 www.chunichi.co.jp 「経営側は二週間前の申請では人手が確保できず、業務に支障が出ると主張」しているようだが、妊娠がわかった時点…

母親に自室がないことがなぜデフォルトなのか

子育て中の20数年のほとんどの期間、うつ病だった。 多分、ゆっくり休むことができれば、一年も経たずに治っていただろう。 しかし、子供や夫には自室があるのに、私の居場所は台所だった。 寝る時だけ、娘の部屋で、まだ起きている娘に遠慮しながら、電気が…

出産退職で失った収入は1億円超

20歳から29歳で出産退職するまで、プログラマーとして働いていました。 退職当時の年収は、360万円でした。 当時のままの年収で定年まで仕事を続けられた場合の収入のトータル額は1億円超です。 しかも、育児か仕事か選ばざるを得ない状況で仕方なく仕事を辞…

育児と一般企業での労働条件を比較してみた

昨日、俳優の竹内結子さんが自殺されたというニュースのあと、Twitterに産後うつが原因ではないかとの噂が流れた。 「2人目なのに?」などど言う人もいて、2人目で産後うつになった私にはつらい話題だった。 これを機会に、私が産後うつになったからこそ気づ…

依頼はしても期待はしない

期待は、ほとんどの場合、相手にとって負担になる上に、期待通りになることは少ないだろう。 にも関わらず、相変わらず相手に期待しては裏切られ、怒りやストレスを溜めたり、時には爆発させたりする。 何と不毛な行為なんだろうと感じる。 しかし実は、期待…

感情が家庭で育まれなかった私には感情がない

私には「感情」がない 子供の頃、感情を持つことを許されなかったからだ。 母は自分が理解できないとか、許せないといような感情を私が表現すると、常に徹底的に暴力的に否定した。 そんなことが何年も続いた結果、感情を持たないことが、生きる上での必須ス…

昭和世代の常識はもう使えない

息子は、何年か前、とある会社に入社した。 新入社員の頃は、重役さんと直接お話ができるような仕事をしていたらしい。 息子の話によれば、その重役さんと、実家に入れるお金のことが話題になったそうだ。 息子はその重役さんに、「そうは言っても(家にお金…

人間関係は『ご縁で始まり相性で続く』

ここ1年ぐらい、最も苦手なタイプの人との付き合いが続いていた。 私は、家族でもきちんと伝えなければわからないと考えるタイプだが、その人は、同じような属性であれば、説明しなくても、自分の置かれている状況は理解されると思って、思いやる言葉や共感…

家族だってそれぞれ自分の考えも事情もある

パートナーや子どもは、それぞれ、自分とは別の背景や歴史を持ち、家族以外の別の人間関係を持ち、別の価値観と事情と感情を持った、自分とは別の人だ。 夫は、仕事中は家族とは別の人たちの中にいて、いろいろなことに接し、いろいろな考えや感情を持つ。そ…

家庭内の家事は仕事ではなく専業主婦は職業ではない

家事は、人が生きていくためにやらなくてはならない、最低限の営みで、男だからやらなくていいというものではない。 それなのに、なぜ女だけがやらなくてはならないことになっているのか? 男は、女に自分の世話をさせるために、仕事を奪い、経済力を奪い、…

各家庭で女性差別に対する意識はだいぶ違う

女性差別についての感覚は、それぞれの家庭でだいぶ違うようだ。 以前、女性4人(70代2人、50代ー私、40代)で話す機会があった。 結婚にまつわる話では、「早く結婚しないと精神や体に問題がある(昔は「かたわ」と言われていた)と思われた」というエピソ…

台所にしか居場所がなかった自分の惨めな過去を思い出すたび怒りを抑えられない

我が家の間取りは、6畳2部屋と、4畳半が1部屋と、2〜3畳くらいの台所だ。 私は、2年前から、息子の部屋だった4畳半と娘の部屋だった6畳間の間にあるふすまを外して、合計10畳半の部屋をひとりで使っている。 もうひとつの6畳間は、20年近く、夫が使っている…

妻とふたりの生活になることが怖いMさんに言いたい

奥さんと二人っきりの生活になるのが怖いんだって? そのために息子が出て行かないように引き止めてるんだって? 息子の人生はMさんのものじゃないよ うちがうまくいってる理由、教えてあげようか? それはね、夫が、自分が家事育児を放棄したことで、私を社…

家庭内では未だに憲法24条「夫婦の同等の権利」を実現できていない

2年前に、就職した子どもたちを独立させて、やっと確保した自分の部屋で、いつも見るテレビ番組を見ようとした私は、夫に「テレビ見るんだね。昔はテレビ見る人じゃなかったのに」と言われた。夫が、かつて夫婦の間に家庭内格差があって、自分が私の権利を侵…

子育てに冷たい社会の仕組みが変わらなければ児童虐待はなくならない

仕事に復帰できない悔しさや、夫が何もしない怒りを感じないようにして、ただ、家事をこなすだけの「家事ロボット」になるには、抗うつ薬は一定の効果はあった。 今思えば、うつ病でも最低限の家事や子どもの世話はこなしていた。 しかし、その状態を維持す…

女性だってやりたいことをやっていい

昔なら厳しい親の行為として許されていた言葉や身体の暴力を受け続けた子ども時代を含め、トータル50年以上、家族と世間から、自由を奪われ、やりたいことがほとんどできなかった。 前にも書いたように、世間から子どもが欲しいと思い込まされて子どもを産…

「愛情」という気持ちは「無償」ですが、家事などの実務は「無償」ではありません

家事や保育、看護や介護などの実務は、時間と手間がかかっているのですから、無償ではありません。 無償でやるのは、ボランティアです。 ボランティアなら、できる時にできることをやれば良いですが、家事育児はそうはいきません。なので、有償の「仕事」で…

「子供が欲しい」と思うように仕向けられているのでは?

あなたは、本当に子供が欲しくて子供を産んだのか、不妊治療までしても本当に子供が欲しいのか? 考えてみたことはありますか? 私は、2人、子供を産んで育てた。子供が欲しいと思ったのは本当だ。 でも、その「子供が欲しい」は、実は自分の本当の希望では…