ジェンダー平等は家庭から

うつ病になるほど苦痛だった主婦生活で見えた理不尽なジェンダー差別の実体験を綴ります

出産退職で失った収入は1億円超

20歳から29歳で出産退職するまで、プログラマーとして働いていました。

退職当時の年収は、360万円でした。

当時のままの年収で定年まで仕事を続けられた場合の収入のトータル額は1億円超です。

しかも、育児か仕事か選ばざるを得ない状況で仕方なく仕事を辞めたことにより、うつ病になりました。

失った収入とうつ病による健康被害という重大な損失は、一体誰が補填してくれるのでしょうか?

本来なら、女性が、育児か仕事か選ばざるを得ない状況を作り出している政府が補償すべきだと思います。

また、長年にわたり、年収360万円を稼ぐということは、その分の所得税が国や自治体に入るのですから、本当なら国にとっても損失なはずです。

しかし、そんなことは全く省みられることもなく、男性が、女性の家庭内無償労働を前提に長時間労働を提供するといういびつな社会が続いています。

残念ながら、私には、この女性に不利な社会環境を変える方法を考え出すことはできませんが、少なくとも夫は、私の怒りや私の受けた損失については理解してくれています。

以前にも書いたように、家庭あるいは個人の生活が正常に保たれてこそ、いい仕事ができるはずです。そのために、食事や入浴や洗濯、そしてリフレッシュの時間が必要で、それは、男性でも女性でも、独身でも結婚していても同じはずです。

結婚して、身の回りのことを任せられる妻がいれば、安心して働かせ放題という現状は、男性にとっても幸せな状況ではないのではないでしょうか?

女性に不利な社会状況は、裏返せば、男性だけが無理をして働き続けなければならない状況であるとも言えます。

男性女性に関わらず、仕事も個人の生活も大切にできる社会が、本当に幸せな社会だと思います。